PACの法律事務所
2003年の春ぐらいでしょうか。PACというMLに次のような文章を流したことがあります。多少、内容を変えていますが、そのままここに乗せます。わたしがリエゾン(法政のリーガルクリニック)を開設するときの意気込みを伝えているからです。
PACというのは、Protection and Advocasy Chiba の略で、千葉県内で障害者の権利擁護に活躍している人々の集いです。この集いはいまでも活発に続いています。わたしも、ここで育ててもらいました。
今から思えば、ずいぶん気取った文章かと思いますが、その後、いろんな人に支えられてリエゾンは活発な活動をつづけています。ありがたいことです。障害者の法生活支援(わたしはあまり権利擁護という言葉を好みません)のお役にもたっているのではないかと自負しています。
なによりも、この活動が法政のわたしの授業に役立っています。民訴の講義にも法曹倫理の講義にも、そしてもちらんクリニックやロイヤリングにも。
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支援費や脱施設でお忙しいみなさんにとってはあまり関心のないことかと思いますが、いま司法改革の流れで中で全国各地に法科大学院を設置する動きがあります。どんなものができるのか、さきごろ国会で設置のための関係立法が成立し2004年度開校をめざして各大学がいましのぎを削っています。その中で、法科大学院に付属法律事務所を併設する大学が数校でてくると思います。
私は、大学が設置する以上、普通の法律事務所では扱わない、扱えない事件を扱うことが必要だと考えています。法律家はすぐ有名な判例を作ったとか、著名な事件に目がいくのですが、そうではなくて、ごく日常的な事件の中であるにもかかわらず、既存の法律家の視野に入っていない事件を扱う。これが重要だと思うのです。PA関連の事件は、そうした意味で、法律家が正面から扱う必要が本来はあるのにその視野から外れている事件だと思います。
また、教育機関として設置するのですから、普通の日常的な事件性をもった事件も扱う必要があるのですが、PA関連の事件の場合、この意味でも大学が扱うに適しています。たとえば、メールでやりとりされている障害者の消費者被害は、その類型としては、もう健常者においても被害にあう典型的なものばかりです。
こうした事件を、法科大学院に付属で設置する法律事務所で扱い、所属の弁護士と教員が担当し解決する、そんなシステムを考えています。法科大学院の学生は実際の事件の流れを(当事者の許しがえられれば)まじかにみることができ、自分の法律の学習をより現実的な生きたものにすることができるわけです。私も実際にこれら先生方のサポートを行い、活動を支えるつもりです。関連活動として、法人後見も視野においてよいのかも知れません。
しかし、なのです。はたして事件依頼が実際にあるのか、こういう不安を根本的にぬぐえないのです。PACのメールなどを拝見していると多くの事件が登場しますが、法律家が関与することはあまりないように思います。弁護士事務所にいって相談することはまずないでしょう。日常生活紛争の世界では、人々から法律家はすでに見捨てられているのではないか、そんな不安すら抱いてしまいます。
でも、救済を求める声があって、それに対応すべき専門家集団がいるのに、その間にミスマッチがあるとすれば、なんとかしなければなりません。法律家のありように変革をもとめるためにもなんとか、あたらしい法律務所の姿を打ち出したいと考えています。そのためにみなさんのお知恵をお借りできればと思います。
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コメント
名川さん、コメントありがとうございます。
わたしも名川さんのブログ、楽しみにしてるんです。いい味がでてますよ。書けるときに書く、ゆっくりマイペースですよね。
ただ、わたしのは、雑文です。そのうち内容がよくなると、根拠な思っているのですが(苦笑)。
投稿: 佐藤彰一 | 2005/06/02 22:50
参った。私がブログをぜんぜん更新していなくて、おそらく佐藤さんもそうだろうとたかをくくっていたら、こんなに更新されていらっしゃる。これは反省しなければ。
あ、いや、反省すると書かなくてはいけなくなるのか…。
じゃ、反省するの止めようかしら。
投稿: ながわ | 2005/06/02 14:11