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2006/05/17

Pac とは。

 昨日の書き込みの続きです。Pac とはなにか、PacGuardians とはなにか。

PAC とは、Protection and Advocacy Chiba の略で、一言で言えば、障害者の代弁活動を行う人々の集まりです。任意団体でどこからも援助を受けずに、財産も事務所もありません。その気楽さを生かして、自由に、しかし本当に障害者のためになる活動を、地道に行っています。詳しくは下記をみてください。
http://www.pa-kpro.com/kakuchi-sec/Chiba/pac-towa.html

この団体のメンバーが中心となって立ち上げたNPO法人がPacGuardians です。これについては、全日本育成会の機関誌「手をつなぐ」の今年の6月号に紹介記事を書いています。ちょっと長くなりますし、掲載されたものとは微妙に異なるのですが、以下に原稿のまま掲載します。なお、この6月号は成年後見の特集号だそうで、いまから発行が楽しみです。


引継志向の成年後見とコミュニティフレンドの模索    
                PACガーディアンズ    佐藤 彰一

一 わたしたちはこんな団体です。
 千葉県では、2001年12月から県内の手をつなぐ育成会関係者が中心となって、自閉症・児童・高齢など福祉関係者をひろく対象とする権利擁護活動を行ってきました(PACと呼ばれています)。その活動メンバーが成年後見の利用促進と相談と支援を行うことを目的に設立した団体が、NPO法人PACガーディアンズです。母体となっているPACはゆるやかな任意団体なのですが、成年後見をやるとなると法人格を持っていたほうがいいだろうと判断して2005年12月に千葉県の法人認証を受けました。2006年の4月現在では、千葉県手をつなぐ育成会や市川の育成会、松戸市、千葉市、船橋市の親の会のメンバーが理事として参加されています。

二 実践にいたるまでの背景
障害のある人の後見支援は、長期間にわたります。そのため「親なきあと」を心配する親や家族の方はたくさんいらっしゃいます。わたしたちはPACにおける活動を通じ、身上監護のための財産管理だけでなく、生活支援をもカバーする後見支援システムの必要性を痛感してきました。その経験を踏まえて、どんな後見のあり方がいいのだろうとメンバーで意見を交換する中で登場してきたのが、「共同・複数後見の活用」「バックアップシステム」、そして「コミュニティフレンドの活用」です。これは、チームで支援する考え方でもあります。後見人は支援者チームの一員にすぎません。わたし達の試みは、引継ぎ問題(親亡きあと問題)に対応する方法を模索すると同時に、ご本人のニーズを、たまたま後見人になった人の趣味や価値観によって左右することなく、その人らしい生活のあり方をより適切に把握するための試みなのです。
「コミュニティフレンド」ってあまり聞かない言葉です。これは、地域で障害のある本人と定期的に会い、社会参加・余暇等行動を共にする活動をいいます。支援としてよりもむしろ友だちとしての関係を形成する。後見人候補者となることには消極的であっても、このような活動であれば参加しやすいと考えています。わたし達は、成年後見と生活支援を連続的に提供するモデルを作りたいと願っています。コミュニティフレンドの存在は、成年後見と生活支援の連携を可能にすると思います。コミュニティフレンドはもともと海外(カナダ)において実施されているので、あまり日本では、知られていませんが、日本の実情にあわせて実施していくつもりです。

三 具体的な実践の内容
わたし達は、後見ならびに支援に関する定期的な学習会(定例会)を2004年5月からすでに何回か行っています。毎回20人以上の方が参加してくださいました。また、メンバーのなかから数人が個人として成年後見を受任し、これを(個人情報に配慮しつつ)法人内の小委員会で検討・支援する試みを行ってきています。そのうちこれが「チームによる支援形式」の母体となるものと考えています。さらに、これまで何回かの成年後見に関する研修会を実施しています。その参加者の中から、成年後見の受任者やコミュニティフレンド担い手が出てくることを期待していますし、実際、そうした声が聞こえ始めています。
もっとも、まだまだモデル的にはじめたばかりの仕事ですので、チームで検討できている数はそんなに多くありません。
法人後見をやってくれという声は親の会をはじめ多く聞こえます。わたし達もこれを排除するつもりはありません。でも、後見人と本人との結びつきの問題を考え積極的には勧めていません。個人と個人の顔の見える支援関係を求めて行きたいのです。

四 今後の課題と提案
 わたし達は、裁判所に障害者の後見問題の特質を理解してもらう活動が必要だと考えています。また、チームやバックアップ法人の中での法律家や福祉の専門家の活用方法について検討していくつもりです。
わたし達は親が最良の後見人であるとは考えていません。でも、当面は後見人候補者の供給源は親がもっとも可能性があり、その輪をだんだんと一般市民にまで広げていく工夫が必要だと考えています。
また成年後見と生活支援を組み合わせたチーム支援を試みることは、法定後見という裁判所の制度にたよるだけでなく、コミュニティフレンドの方々も参加してもらえるバックアップのための法人活動の領域が広がります。ゆっくりと、しかし着実に、手をつないでいきたいと思います。

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コメント

ありがとうございます。どうぞどうぞ。わたしも田辺さんのブログを拝見します。

投稿: satosho | 2006/10/01 16:19

伊賀市社会福祉協議会の田辺です。全日本育成会のコミュニティフレンド小委員会の関連で、名川様から教えていただきました。トラックバックをさせていただきたいと思いますがよろしいでしょうか。http://blog.canpan.info/kouken

投稿: 田辺 | 2006/10/01 14:45

あ、よく考えたら、あれこれ書く前にガーディアンズについては、名川さんのホームページをリンクしておけば良かったんですねえ。失礼しました。ホームページ拝見しました。ありがとうございます。どっかに専用ホームページ作ればいいだけど、いまそんな暇ないしねえ。

投稿: satosho | 2006/05/18 00:37

名川さん、ありがとうございます。どうぞどうぞ。

投稿: satosho | 2006/05/17 16:05

本ページについて、私のHPにリンクさせてください。よろしくお願いします。
→http://homepage3.nifty.com/mnagawa/
ここのPACガーディアンズ紹介部分です。

投稿: ながわ | 2006/05/17 15:55

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