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2006/09/01

リジリエンシー

 昨日紹介した「嘘とだましの心理学」の中ではじめて知った言葉である。自己回復力とでもいうべきなのか。いろんなひどい目にあったときに、それでも立ち直れる力、これをさすらしい。
 同書の中で「悪徳商法は、なぜ悪か?」という興味深い叙述がある。

悪徳商法は詐欺商法であり、基本的にウソにちりばめられている。しかし、ウソであるから悪だというのではない。それは、人が他者と関係を持ち・維持したいとする基本的欲求をもつことを利用して、人をだまし、その人のリジリエンシーを破壊してしまうから悪なのだ、と指摘している。
 
 おれおれ詐欺にしても為替先物取引にしても、ひっかかった人は、自己嫌悪になる。周囲の人間(近親者)から罵倒される。なんであんな人を信じてしまったんだろう。いい年をして、いったい何をみていたのだ、なにを考えていたのだ。その人のもつ社会経験も見識もすべて疑われてしまって(自信がなくなって)、人との関わりをもてなくなってしまう。こういう状態にしてしまうから悪徳商法は悪なのである、こう主張している。

 では、その悪の被害者の回復は?。これはケアであろう。いくら奪われた金を回収しても、その回収過程や救済が、その人の失われたリジリエンシーを回復するとは限らない。悪徳商法にひっかかった高齢者の被害回復にご子息がやっきになってお金を取り戻してご子息は満足したが、被害者本人である高齢者は落ち込んだままで一人ぼっちの生活をしている、というのではあまり面白くない。

 同書49頁(仁平義明執筆部分)リジリエンシーの回復のための心構えのようなものが書いてある。
1)自分を信頼して、あきらめないで自分が努力すれば、問題は解決し成功できると信じている。
2)つらい時期があっても、未来は必ず今より良くなると思っている
3)自分にはこの世に存在する意味があり、人生には何か意味があると思い、自分を大事にする。
4)少々の欠点や失敗があることを認めながらも、自分を愛せる。
5)人間というものは本質的には良いものだと思う。
6)自分を見守ってくれる人は必ずいると信じ、必要なときには人の助言や助けを求めることができる。
7)困難な状況や危機にあっても、事態をある程度客観的に見ることができる。
8)困難な状況を解決するために必要な情報を求める
9)必要なときには、リスクをおかすことができる
10)自分の人生は、自分独自なもので、自分で立ち向かう必要もあることを知っている。

 なるほどと思うが、座右の銘にするにはチト多い。

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