実録刑事弁護
自宅に一冊の本が届いた。本のタイトルは「実録刑事弁護」。著者は、辻川圭乃(つじかわたまの)弁護士。
標題だけ見ていると、ヤクザものかと思うかもしれない。が、副題に「障害のある人を守る司法制度を作るために」とある。そう、この本は、われらが辻川弁護士が、自ら担当した障害のある人が被疑者・被告人となった刑事事件の紹介と解説なのである。
窃盗・痴漢・放火、障害のある人が犯罪を犯したと間違われやすい典型例が、現実の事件を例にして分かりやすく描かれており、いかにいまの刑事司法が、障害者にとって過酷で手続保障を欠いたものになっているのか、法律の領域以外の人にも理解できるように書かれている。自分がいったい何を質問されているのか理解できないまま調書が作成され、なにが裁かれているのかわからないまま法廷で叱られ、裁判が早く終わったら拘置所をでられると思って控訴もしない。その結果、意味不明の刑務所生活が始まるのである。
刑務所の中に多くの知的障害者が収監されている(刑事責任能力があるのか疑わしい、また刑務所の中の生活に耐えられるとも思えないにも関わらずである)事実を浮き彫りにした本としては、山本譲二さんの「獄窓記」が有名であるが、辻川さんの今回の本は、そんな不思議な刑務所の風景が、なぜ、この国で当たり前に見られるのか、その原因がを浮き彫りにしている。
多くの人にぜひ一読を勧めたい。
出版社のSプランニングの本は、一般書店では購入が難しいが、ここから注文できる→ http://www.s-pla.jp/ 一冊1000円である。
もっとも辻川さんの本はまだホームページ上に乗っていなかったが。
| 固定リンク
|
「PA」カテゴリの記事
- 障害者の性(2010.01.26)
- 最近のPACガーディアンズ(2009.12.28)
- 軽い一票と剥奪される一票(2009.12.29)
- 知多で元気をもらう。(2009.12.27)
- 重度障害者の逸失利益、こんとは判決(2009.12.26)
「おすすめ文献」カテゴリの記事
- その人らしく生きる(2009.07.05)
- 虐待大国?(2008.11.03)
- 条例のある街(2007.01.30)
- 弁護士急増の時代(2007.08.22)
- 菅 富美枝さんのご本(2007.01.25)


コメント