河東田博先生の講演
講演を依頼したのは、私たち、PACガーディアンズです。その経緯についてはこのブログで二度ほど書いています。
http://www.satosho.org/satosholog/2006/10/post_adec.html
http://www.satosho.org/satosholog/2007/01/post_48a9.html
河東田先生は、1986年に制定されたスエーデンの援護法(入所施設の解体と地域生活支援の充実、障害者の自己決定が盛られている画期的な法律だったそうです)の解説からスタートして、その法律をベースとしたスエーデンの育成会(知的障害者の親の会)の活動、障害当事者の本人活動の動きを丁寧にトレースされ、その中でスエーデンの成年後見とコンタクトパーソンのお話しをされました。
基調にあるものは「障害のあるご本人の自己決定」であったように思います。法律家がいう意味での自己決定ではなくて、より広い生活全般に及ぶ本来の意味での自己決定の尊重です。そのことをわかりやすく聴衆にアピールするために、エリザベス・ブルーベリーさんという障害当事者の方の「人間の価値について」と題する講話をゆっくりと紹介され、どこに住むのか、どんな生活をするのかなど、いわばスエーデンの障害者の生活改善の様子をかなり詳細に紹介されました。ハードの面の話しはやはり分かりやすいところがあって、スエーデンのグループホームは一人47平米のバス・トイレ・リビング・台所つきの「個室」を確保したもので、現在は、玄関もそれぞれに作ろうという動きがあるなどと紹介されるとへーっと驚いてしまいます。
そうした中で、コンタクトパーソンは、知的障害者のほぼ半数の方が利用していること、その利用を広めるための宣伝活動として有名人がコンタクトパーソンになっていること、いまは自治体が援護課が育成会の活動を引き取って運営していること、一人月額1万円から1万5000円ぐらいの報酬をもらう有償ボランティア活動であること、あくまで友人であって福祉のスタッフではないこと、などなど興味ある内容をお聞きしました。
加えてグルデン協会と呼ばれる障害当事者が運営する組織を紹介され、いかに障害者の自己決定が徹底しているかを、それとなく参加者にお話しされたように思います。グルデン協会は、当事者ばかりが理事を構成して運営する福祉事業団体で、現在では施設長も当事者になっているんだそうです。会場にマイクを向けて感想を聞いておられましたが、会場もびっくりです。
終わってからも沢山の方が質問をされていました。実にインパクトのある講演だったということでしょう。
PACガーディアンズでは、昨年も戸枝さんに来ていただき愛知県での法人後見の実践をお話しいただきましたが、そのときと共通した印象があります。それは、後見やコミュニティフレンド(コンタクトパーソン)の話しは、障害者の生活全体の中で考察されるべき問題であるから、障害者の福祉全体を鳥瞰した話しをせざる得ないところがあり、それだけを切り取って話しはできないというものです。おうおうにしてこの点は、後見の専門的意見を持つ人の中に欠けていることがあるように思います。今日はこれが確認できた点も良かった。いい一日でした。
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コメント
あ、そうですね。よろしく。
投稿: satosho | 2007/01/19 01:02
相互にTBさせていただきます。よろしくお願いします。
投稿: ながわ | 2007/01/19 00:51