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2007/02/17

怒涛の一週間

 8日からの大阪・岡山の成年後見の権利擁護プロジェクトの報告会に続いて14・15と高松の報告会に参加しました。その間、大田区育成会の研修会でも成年後見のお話しさせていただき、一週間が成年後見の勉強で埋まりそうでした。しかも、その間に、試験の採点などの本業が入り、物理的な意味での自分の時間がほとんど取れなかったものすごい一週間でした。

 それにしてもこれだけ各地で成年後見の実践をしておられる方の話しを伺うと、とても刺激を受けます。どんな刺激かというと、あちこちにボランティア精神 で成年後見を引き受けている弁護士さんや福祉スタッフがいることです。高松でも養護学校の教え子の保佐人になって、丁寧な金銭管理学習を行っている方にお 会いしました。それは保佐人の職務を超えている福祉サービスですよと、失礼なことを申し上げたところ、そんな区分けなんかできないよと、笑っておられまし た。生身の人間を相手にするのですから、そうだと思います。

 私が各地でお話しさせていただいた内容は、簡単にいうと、成年後見利用のためのバックアップ法人を急いで作ってほしい、そして利用はご本人の環境に応じて適切に行わないといけない。そうでないと権利擁護のつもりが権利侵害になる可能性がある、というものです。

 成年後見制度は、制度的に不備があります。少なくとも障害者の後見を考えた場合はそうです。後見類型の利用の場合に選挙権がなくなることとか、保佐・後見だと公務員になれないとか社会福祉法人の役員に なれないなど、首を傾げたくなる欠格条項が幾つかあり、このことは最近広く知られ始めています。また、後見人の横領などの乱用事例が、専門家後見人の場合 にも、親族後見人の場合にも報道されており、人を間違う深刻な権利侵害になる場合があります。このことも多くの方が認識されていることです。

 ところで、私が、あちこちで成年後見利用が権利侵害になることがあると申し上げるのは、そうした分かりやすい話や表面的にはっきり浮かび上がる話しを超えたところに焦点をあてています。 それは、後見制度それ自体が権利侵害を内包している制度だということです。このことはあまり関係者の方は語りません。法律家は、もちろん知っているはずな のですが、正確に障害関係者に伝える努力をしていないように見えます。後見利用を促進するという立場からは、「そこを説明するとまずい」という判断があるの かもしれません。

 しかし、育成会の活動として障害当事者とその家族、いわば利用者側の立場で成年後見制度の利用促進を考えるときには、だまし討ち的な利用促進キャンペー ンは許されないと私は考えています。そこで私は、成年後見制度の権利侵害的な側面についてもご紹介し、そのことを自覚した上で適切な利用と権利擁護の工夫をお話 しさせていただいているわけです。うまくわかりやすく書けるかどうかわかりませんが、ブログ上でも少し、その話しを書きたいと思います。

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