損害額の認定
6月10日に最高裁の第三小法廷が注目判例を二つだしている。これはそのうちの一つ。
民訴法248条の判例である
最高裁第三小法廷平成20年06月10日の最高裁サイト
採石権侵害の不法行為を理由とする損害賠償請求事件において,損害の発生を前提としながら,民訴法248条の適用について考慮することなく,損害の額を算定することができないとして請求を棄却した原審の判断に違法があるとされた事例
ちなみに民訴248条の条文です
(損害額の認定)
第二百四十八条 損害が生じたことが認められる場合において、損害の性質上その額を立証することが極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。
民訴248条は、損害額の立証困難な事例の救済策を定めたもので、高橋宏教授の重点民訴下51頁以下によれば、立法担当者が「慰謝料の算定」や「幼児の逸失利益」を
、この条文の適用例にあげて、焼失家財の損害額(この条文ができる平成8年以前にテレビが燃えたなんて事例がありましたねえ)の算定は、この条文の適用例ではないと明言していたところ、その性質論(自由心
証主義の例外なのか、法的評価なのか)から適用事例につき諸説があるそうです。
で、その諸説はともかくとして「できる」とあるので、認定しなくても違法ではなかったということなのでしょうが、この判例は、それを違法としたわけですから認定義務があることになります。町村教授も時代の変化を感じておられるようですが、まったく同感。
さらに進んで、この判例によって、当事者側は、この種の事案では、損害「額」の主張が不必要になるのでしょうか。実践的にはかならず主張するでしょうねえ。では、額についての証明責任はどうなるんだろう。
おって追完「予定」(笑)
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