刑事司法の権利擁護
ボ2ネタで知った情報です。どなたか知りませんが、裁判官が管理するこのサイト、時折こうした知的障害者関連の良い情報を提供しています。ありがたいですね。
加えて、刑事司法と障害者というと、なにかと「出所後」の話ばかりが注目されるのですが、刑事手続過程で支援をすることで「入所させない対応」が、検察を含めた司法関係者に可能なことを示したことは、すばらしい成果だと思います。
知的障害者被告の更生支援、検察も理解示す
9月26日16時17分配信 読売新聞
窃盗目的で民家に侵入したなどとして住居侵入罪などに問われた、知的障害がある女性被告(33)(神戸地裁尼崎支部で審理中)に、福祉関係者らが寛大な判決を求めて支援を進めている。
その結果、検察側も求刑を罰金50万にしたそうで、今日28日に予定されている判決がどうなるのか注目したいですね。
被告は2007年1月、兵庫県尼崎市で自転車の風よけにライターで火を付けた器物損壊罪と、同年2~10月に同市内の民家3軒に侵入した住居侵入罪で同年12月に在宅起訴された。
支援のきっかけは、被告の国選弁護人が「うまく意思疎通できない」と、地元の社会福祉士、内田 扶喜子さん(51)に相談したこと。被告は10代の頃から公衆電話の釣り銭を盗むなどの非行を重ね、成人後も放火などの罪に問われ服役したが、更生に向け た専門家の指導を受けたことがなかった。
この国選弁護士がいいですね。接見に言ってうまく話すことができない被告人を、「黙秘してる」と理解してしまうのでは なくて、なんとか意思疎通を図る、できないなら福祉に助けを求める、そこからまずスタートです。司法と福祉との間での日頃の連携(顔つなぎ?)が重要です ね。
障害に応じた支えがあれば犯罪を重ねなかったのでは――。内田さんは昨年9月、旧知の、障害者 の相談支援センター「であい」(兵庫県西宮市)の原田和明所長(47)、社会福祉士の資格を持つ谷村慎介弁護士(40)(兵庫県弁護士会)とチームを作 り、被告を知的障害者更生施設に入所させた。
内田さんらも補佐人として裁判に参加、「更生には専門家の支援が不可欠」と主張。▽施設職員との人間関係をつくり罪の自覚を促す▽(状態を見極め)通所に切り替え、簡単な作業を身に着けさせ就労につなげる――などとする支援計画書を証拠提出した。
刑務所に入れないためにとはいえ、いったん入所施設へという選択は、議論があるところでしょう。しかし検察、裁判所は社会防衛的な発想がどうしても根っこにあるようなので、手続過程の選択としてあながち間違ってるとはいえません。
検察側は今年8月の論告求刑公判で、「悪質な犯行で再犯の可能性も高い」と厳しく指摘する一方、支援計画に理解を示し、「福祉サービスの援助の下で生活設計を図るべきだ」と、懲役刑を求めなかった。
被告は現在、更生施設で落ち着いた様子で生活しているという。原田所長は「周囲がもっと早く障害の深刻さに気づけば適切な支援を受けて再犯を防げたはず。被告の更生を一番に考えた支援を模索したい」と話す。
この記事に最期にこんなデータが紹介されていました。
◆受刑者の23%「知的障害の疑い」◆
法務省によると、2008年に刑務所に入った受刑者2万8963人のうち知的障害の疑いがあるとされるのは23%の6703人。2006年の、全国15刑務所受刑者に対する調査では、知的障害かその疑いがある受刑者410人のうち、約70%の285人が再犯だった。
いまの刑事裁判ってなんなんでしょうかね。
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