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2010/04/18

弁護士人口論は、無意味だと思うけど・・・

最近、弁護士人口と法曹養成に関する議論が、またぞろ再燃している。
新司法試験の合格者を1000人程度まで縮減すべきであると主張する人が日弁連会長になったことが影響しているのだろうが、政府筋と思われるところからは、この日弁連の動きに冷ややかな反応が出ていることが報道され、改革推進派(合格者を減らす方ではない、増やす方である、念のため::日弁連内部の改革派と世間の司法改革派とは、まったく逆転しているとみてよい)からは、3000人の合格者を実現するようにという提言が法務大臣に提出されているようである。

再燃を伝える産経の記事
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100411/trl1004110702000-n1.htm

3000人の実施を提言する意見(最近のものですよ)
http://www.moj.go.jp/content/000036362.pdf

 私が地方の福祉関係者と話したときには、一様に弁護士人口の増加を歓迎している。いままで相談がなかなか難しかったが、最近、若い元気の良い弁護士さんが増えて、とても相談しやすくなった、というものである。
 ところが日弁連会長選挙では、その地方の弁護士さんが増加に反対していて、それが、多数派を弁護士会内部で形成されたということである。

 結局、弁護士人口論については、弁護士会対国民という対立図式になりつつあるのかなあ、とうのが私の見方である。まあ国民を敵に回して弁護士会がどこまで頑張れるのか、国民はこんな問題にあまり興味がないだろうから、意外に頑張れるかもしれない、かも、と思ったり、そうなったら法科大学院教師としてはやや困るなあと思ったり、まあ、いろいろな思いはあるけど、どのみち「まず数ありき」の、あまりまっとうな議論ではないと思っているので、根っこのところではどうでもいいと思っている。

 しかし、2点ほど指摘をしておきたい。

その1) どれだけ弁護士が増えても、国民の司法ニーズは満足することがない。
結局、タダで気軽に相談できる法支援の場所がないと駄目なのである。これはアメリカのように法曹人口が多い国であっても非弁活動への国民的ニーズが根強く存在することから確認できる。

その2) 法曹人口を増やさないで、現行の弁護士法72条をたてに、弁護士以以外の法律業務への関与を否定するのであれば、弁護士会は、日本最大の人権侵害団体であるとの批判を覚悟するべきである。
 財産のない高齢者や障害者の福祉の現場をみればいい。自分たちは担当しない、しかしほかのヒトが担当するのは非弁で禁止する、というのでは、権利擁護はなりたたない。

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