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2010/04/11

なぜ同性介護ができないのか?

もう三日ほど前のニュースになるが、千葉県一宮市にある青松学園という入所施設で、生活支援員の男性職員(23歳)が、利用者に暴行を働き、妊娠させ、女性が死産していたことが報道されていた。

毎日新聞のニュース。 4月7日

準強姦容疑:知的障害者に暴行、生活支援員を逮捕 千葉

 千葉県一宮町の障害者支援施設「青松(せいしょう)学園」の生活支援員だった男が昨年1月、重度の知的障害を持つ20代の女性入所者に性的暴行を加えたとして、準強姦(ごうかん)容疑で逮捕、起訴されていたことが関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、男は、昨年1月下旬の夜、同施設内で、知的障害のため意思表示できない女性を性的に暴行した疑いが持たれており、容疑を認めているという。女性は暴行を受けて妊娠し、昨年8月に胎児を死産した。DNA鑑定から父親が榊田被告と判明したという。

 青松学園や県などによると、被告は事件当夜、別の男性職員と2人で夜勤だったが、男性職員は仮眠し、気づかなかったという。

 青松学園を運営する社会福祉法人「児童愛護会」の施設長(53)は「被害を受けた利用者や家族に申し訳ない気持ちだ。入居者を守る立場だったのに、なんと言っていいか」と話した。【森有正】


毎日の報道は、施設の名前も施設長の名前も、そして加害者の男性の固有名詞もみんな出ている。記者がよほど憤りを感じていたことが伺える。私もそうである。
が、上記引用では個人の名前はすべて割愛した。

  施設長のコメントは、なにを反省しているのかよくわからない。もし、23歳の男の子が悪い、その職員を十分監督できなかったことを利用者や家族にわびたい、といった趣旨だとすれば、とんでもない見当外れなコメントだと思う。

 この事件で、一番、問題視すべきは、入所施設の夜間の女性利用者の介護を男性職員だけで行っていることである。そのような勤務態勢になっていることが、施設長の責任なのか、別の経営者の責任なのか、それはわからないが、直接の責任としては、暴行を行った男性職員よりも、こうした勤務態勢を維持・運用していた経営者の方が重いと私は考える。

 入浴介助や排泄の介助、そのたもろもろの介助が夜間に発生すると思うが、どうして女性の入所施設の世話を男性だけで行っているのか、理解に苦しむ。

 昨年、神奈川のケアホームでやはり男性の世話人が女性利用者を強姦していたことが明るみになってニュースになっていたが、ここも同じである。

 単に暴行を行った男子職員が悪いといって問題を処理していては、同じ事態がまた再発するだろう。異性介護の実体を直視し、改善をすべきである。

 報道関係者が、厚労省に問い合わせたところ、「夜間に男性の手が必要になることもある」という回答が返ってきたようであるが、男性しかいないということとと、男性の手が必要になるということとの間には、大きな開きがある。

 監視カメラを設置して、再発防止に努めたい、などというのは、この問題については、まったく見当違いの対応である。

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コメント

娘さんを持っておられる親御さんにとっては、ほんとにそうですよね。
ちゃんと同性介護をするだけで、こうしたリスクはほんとにすくなくなるし、多くの施設ではそうしているのでしょうけど(女性スタッフがそうでないと、職場にいるのを嫌がると聞きます)、ときおり、こんな施設があるんですよねえ。利用者は障害者であって男性も女性もないと、役員達が思っているのでしょう。基本的に人間扱いしていないのですよ、障害者を。

投稿: satosho | 2010/04/14 00:39

娘を持つ親としては人ごととは思えない
出来事です!!

以前「聖者の行進}というテレビドラマでも
知的障害の女性が被害を受けるという場面が
ありましたが、こういうことは本当に後を
絶たないのだと感じます。

性的暴力については、身近でも結構聞く話で、
プール指導で雇った学生が小学生の男子児童に
性的暴力を働いていたというようなことです。

親なき後のことを考えると、余計に心配に
なります。


投稿: マルゲリータ | 2010/04/13 20:11

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