認知症の方の選挙権
昨日、知的障害者と選挙権の話を書いていたら、知人が次のような新聞記事を知らせてくれました。ご高齢の方の場合も同じ問題がありますよねえ。
認知症、一票は 朝日新聞神奈川版 7月9日記事
昨年9月、朝日新聞の声欄に、認知症の妻を総選挙の投票所に連れて行ったが、自分の意思が告げられず投票できなかったという投書が載った。今後増えていくといわれている認知症。その一票をめぐる環境はどうなっているのか。参院選を前に、現場の声を聞いた。
○ 投票できぬケースも
川崎市麻生区の男性(74)は認知症の妻(74)を在宅介護している。要介護4の妻は字を認識できず、名前を見て候補者を選ぶことができない。区の選挙管理委員会に確認したら「その状態では投票できません」といわれた。「字は認識できないが、日常の会話はできる」という男性は「投票できないのは人間としての大事な権利を奪われたのと同じ。認知症の人こそ言いたいことがたくさんあるはず」と憤る。
○ 一定の意思表示必要
制度はどうなっているのか。県選挙管理委員会によると、投票は、自分の意思を表示する制度なので、投票する人が、一定の判断を示すことが求められるという。字が書けないなど介助が必要な場合は「代理投票」という方法があるが、意思表示ができないと投票できない。
○ 「症状次第で投票は可能」 専門医
「残念ながら、認知症がかなり進んで判断能力が全くなくなってしまった意思を投票に反映するのは難しい」。認知症の専門医で家族会の活動にもかかわっている杉山孝博川崎幸クリニック院長は語る。「けれど認知症の症状は本当にさまざま。認知症でも投票できる人はたくさんいることを知ってほしい」
投票に必要な判断能力がある人でも、投票所という特殊な場に来たことで一時的に混乱することもあるという。
認知症の高齢者など自分で十分に判断できない人の財産や権利を守るために作られた成年後見制度では、その人の判断能力に応じて「後見」「保佐」「補助」の3種類に区分される。最も重い「後見」になると、選挙権がない。けれどこれまで診断書や鑑定書を作成したことのある杉山医師は「財産管理の面から『後見』と区分された人でも、投票はできるのでは」と感じることもあるという。
「一番怖いのは、認知症の人はすべて意思表示ができないという思いこみです」
これがこの記事の素材となった1年まえの投書のようです。
● 認知症の妻は投票所で棄権 -「声」欄から抜粋-
総選挙の投票日、妻と一緒に投票所を訪れた。妻は認知症で、今では自分の名前も書けない。
60年近く連れ添ったわが女房。彼女の気持ちはよく分かっている。鉛筆を握らせ、候補者名を一緒に書こうとした。その時、係員からストップがかかった。
「ボードの候補者を名指ししないと投票させません」と係員。私は「少しくらい大目に見てよ。前回と同じように頼みますよ」。しかし、「本人の意思表示がないと……」と譲らず、投票立会人も知らん顔だった。
字を書くのもおぼつかない妻を投票所に行かせたのはなぜか。妻が入所する施設では、この1年余で職員4人が辞めていった。社会保障費の自然増分を2200億円削る影響を目の当たりにしたからだった。温かみのある福祉予算の計上や法律をたてに弱い者いじめをしない社会を、新政権に望んでやまない。
(09年9月11日付)
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コメント
のっちゃそさん、はじめまして。
URLの貼り付け、どうぞどうぞ。わたしのブログは、引用フリーです。ありがとうございます。
記事、拝見しました。あったかい良い文章ですね。ご両親、ほのぼのしていて良いなあ。
記事に拍手しておきました。
投稿: satosho | 2010/07/11 13:59
始めまして 認知症の母のブログをFC2ブログとにほんブログ村認知症ランキングに登録しておりますのっちゃそと申しますm(__)m
認知症の投票について記事を軽い気持ちで記事に書いてしまいました…
記事を読ませて頂き 社会的に問題になっている事を知りました。
SATOSHOさんの記事を認知症介護者の皆さまにぜひURLを記事に貼りつけて紹介させて頂きたくコメントしました。
ご承諾いただけたら幸いです。
よろしくお願いしますm(__)m
投稿: のっちゃそ | 2010/07/11 11:17