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2014/07/12

船橋の話

 7月9日(水)に、船橋市議会の健康福祉委員会に参考人として呼ばれ、船橋市内の成年後見支援センターの活動について意見を求められました。どうして私に声がかかったのか分かりませんが、PACガーディンアンズのこれまでの経験を踏まえて船橋の権利擁護についての意見を述べました。

 もっとも限られた時間でありましたので、簡潔に次の3点を指摘したにとどめています。

1) 成年後見制度は、権利擁護の側面だけでなく権利侵害の側面がある。

2) 権利擁護として利用するためには財産管理・身上監護の両面において、ご本人の意思を尊重すること不可欠であるが、簡単な話ではない。そのため誰が後見人になるのかが非常に重要だし、誰がなったとしても一人では権利擁護支援はできない。それゆえ、しっかりした法人組織のバックアップは不可欠である。

3) 船橋市では、高齢者の成年後見については、2)の問題についてはまったく手が付けられておらず、放置状態である。


 以上の3点を指摘したわけですが、議会の委員会では十分に解説を述べる時間がありませんでしたので。以下補足です。
 
 船橋の異様さは、上記の3に指摘しましたが、高齢分野の権利擁護については、ほとんど手がついていないことです。これは日本の他の地域に比べて著しい特殊性を示していると言ってよいでしょう。なぜ、そんな対応になるのでしょうか。

 高齢分野については包括があるので大丈夫である、との考え方もあるかもしれません。しかし、包括は後見の相談を受けても他に回すことぐらいしかできませんし、高齢者の権利擁護について相談を受けたり法人後見を受任できる適切な機関がないのが船橋です。

 専門職団体を紹介すると言っても、船橋市内の専門職団体と連携が取れているわけではありません。また、いくら法律専門職と言っても、ご本人も地域もよくわからない形で関わっても、適切な支援はできないでしょう。

 後見申立をすれば裁判所が必ず誰かを後見人に選んでくれるから、市で後見の専門組織に対するニーズがない、とする考え方もあるかもしれません。しかし、これはいまの厚労省の考え方にもまったく反していますし、そもそも裁判所にすべてを投げてしまって後はしらぬ顔を決め込むわけで、行政としてはまことに無責任な対応でしかないでしょう。

 以上をまとめて言いますと、高齢者に対する権利擁護支援の現状を見る限り、船橋では安心して歳をとれない、こういう言葉が出てきます。そこまでは、委員会では言いませんでしたが、そうなんですよ船橋のみなさん。

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コメント

アレコレ書きましたが、ホントのところの理由はお金がない、ということなんでしょうなあ。福祉セクションの担当者がいくら言っても財務がウンと言わない、それでは動かないですよね。しかし、それならそれで財務をウンと言わせる努力をしてほしい、その工夫や努力をまったく見せないで、「ニーズがない」という信じられないような理由で切ってすてる。これでは市民も一緒に知恵を絞ろうかという余地がない。船橋の障害福祉分野では、この点では数年前から努力をしてくれていて、十分ではないながらも権利擁護支援に予算を割いています。児童や高齢も工夫をするきっかけがほしいですね。市役所の担当者だけが抱え込む問題ではないように思うのです。

投稿: sastosho | 2014/07/14 14:53

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