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2015/10/25

権利擁護のパラダイム転換 ~認知症の方や障害者の方にも意思はある~

このところYahooニュース個人というところに、記事を掲載させていただいております。
成年後見関係の記事が2つありますので、ここに引用しておきます。
※ 権利擁護の世界は、代行決定から意思決定支援へのパラダイム転換が起きています。ところが、日本の成年後見制度は、身上監護、財産管理の両面で課題が山積し、制度疲労を起こしています。実情を直視してみました。
また、この記事は、2015年5月22日に内閣府の障害者政策委員会に参考人として招かれたときに述べた意見をベースに大幅に加筆・修正したものです。
※ 2014年1月に日本は障害者権利条約を批准しました。同条約の遵守状況を国連に対して報告する政府案が公表されました。その中の成年後見に関する12条部分を読みましたが、大変に残念な内容になっています。条約の条文を政府報告案を参照しながら、なにがオカシイのかを説明しています。
それにしても、政府報告案の基調は、日本の現行成年後見制度は、障害者権利条約になんら抵触していない、というものでオカシイなあと思いますが、もっとオカシイのは障害者権利条約を批准した以上、意思決定支援が必要だからもっと成年後見を利用しましょう、っていう人があちこちにいることですね。どこをどう解釈したらそんな話になるのか私にはまったくわかりません。そしてそんな人達は、後見支援信託の問題にはまったく触れません。

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コメント

「政府報告案の基調は、日本の現行成年後見制度は、障害者権利条約になんら抵触していない、というものでオカシイなあと思いますが、もっとオカシイのは障害者権利条約を批准した以上、意思決定支援が必要だからもっと成年後見を利用しましょう、っていう人があちこちにいることですね。どこをどう解釈したらそんな話になるのか私にはまったくわかりません。そしてそんな人達は、後見支援信託の問題にはまったく触れません。」

先生のご意見には、いつも勇気づけられますし、こういう視点の弁護士がひとりでもいる、そう思えることが私の今の縁(よすが)になっています。

政府の成年後見制度利用促進法案もおかしいと思います。
(士業不況を救おうとする意図が見え見えです。)

被後見人になるということは、どういうことか、ちっとも理解されていませんし、そもそも事理弁識能力が低下或いは著しく不可能な状態にある者の意思決定をどう推認していくのか、そこをもっと考えなければならないと思います。
成年後見制度の展望という著書に、沖倉先生が意思決定で重要な点を述べていますが、私は、やはり、病前の本人の価値観や性格、習慣などから、推察していくことが非常に大事だと考えております。
病気により、本人の本来持っている価値観が違うように表明されることはあります。しかし、それは病気がそうさせているのであって、本人意思ではありません。また、一部の生活習慣などは、病気によって阻害されることなく、本人の行動として維持されていることもあります。
そういうことを知る人物、本人の記憶につながっている人物からの聴き取りを丁寧にすること、非常に大事な作業です。

後見制度が信頼されないことのひとつには、財産管理と称して通帳を取り上げ、後見人の報酬を確保し、その余剰で生活をさせようとする後見人の考え方にあると考えます。

本来、本人の生活を中心に考えた結果で、そのツールとしてお金を計算することが大事です。
又、イレギュラーなことにも十分対応できるだけの財産は確保する必要があります。
例えば、知的障害者が身体障害を被らない保証などどこにもありません。或いは、認知症高齢者でも震災被害に遭い生き残るということも想定されます。二重に障害を負うことになった場合でも、或いは、障害をもち被災した場合でも、どんな場面でも、本人にとって最善な環境を用意するためには、後見人の高額報酬で財産を逼迫させないことが非常に大事です。

一生涯、被後見人にさせてく必要などどこにもありません。
これは、禁治産時代に鑑定医をした金澤先生もその御著書に書かれていらっしゃいます。

家族と、本人を真に見守ろうとする人たちに、囲まれて暮らしていける、そういう人選が後見には大事です。

いきなり、昨日まで赤の他人だった、まるっきり知らない人が、いくら専門職だとしても、いきなり信じろ、そう言われてそうそう信じることができる方がどうかしています。

そもそも、人間をまるごと捉えることなく、通帳と契約、そこだけを切り取っているに過ぎないのに、すべてを牛耳ったような振る舞いをする輩が何と多いことか、
嘆かわしい現状をこれ以上看過できません。

ただ、佐藤先生の記事を読むと、共感でき心が和みます。


投稿: neko | 2015/10/31 14:25

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